
モンサンミッシェル
Le Mont-Saint-Michel
世界遺産!
「陸でありながら もう陸とは言えず、海でありながら もう海とは言えない」。(ジュ一ル・ミシュレ)




イギリス海峡に開かれた、ノルマンディ一とブルタ一ニュとの真ん中の、湾の中にあるモン・サン・ミッシェルは、大昔は硬い花崗岩で出来た 高さ80メ一トルの切り立った岩盤の小高い丘であった。
45000ヘクタ一ルにおよぶこの湾は、ヨ一ロッパ最大の潮の満ち干きが観側され、満ち潮の時には、毎秒1メ一トルの速度で満ちてくると言うこの速さは、馬の速足のギャロップにたとえられ、もしこの時砂浜に居たら、危険である。
サン(聖)・ミッシェルは、天の軍団を率いる大天使で、死者の魂を量る天秤を持ち、選ばれた者達を悪魔と戦いながら無事に天に導くと言う。
このモン(山)を臨む近くの高台の町アブランシュに住む、オベ一ル司教の夢の中に、この大天使が現れて、ここに聖ミッシェルを奉じるように命じた。この夢を疑って何もしなかったオベ一ル司教の夢の中に3度目に現れた時、サン・ミッシェルは光った指を頭に突っ込んで厳命したと言う。708年の事である。この穴の開いた頭骨は、今もアブランシュの教会に聖遺骨として保存される。
中世には 巡礼地として賑わい、フランスの危機だったイギリスとの百年戦争の時には、一日二回満ちてくる潮が、周囲を海にして攻撃を不可能にした。以来、このモンサンミッシェルは、難攻不落のフランス国民の象徴として今も立つ。
延々とその時々の出来事に営まれながら、今日に見る人間の成した世界にも類まれな姿を目にした時、例外無くここを訪れる人たちは驚嘆の歓声をあげるかも知れない。石器時代の太古の昔から、神聖な山とされてきた事が、この辺一帯の民間伝承の中から窺い知る事が出来る。

大天使サン・ミッシェル

オーベル司教の頭に穴を開ける
サン・ミッシェル
ドライバーはフランス公認ライセンスを持ったベテランガイドです。修道院の中まで同行してモン・サンミシェルの歴史を分かりやすく説明します。